既婚の相手と不倫関係にあり、できれば相手に離婚してもらって再婚しようと考えている、もしくは、離婚が決まったので再婚しようと思っている人へ質問です。
不倫の末に結婚したカップルが最終的に幸せになれるケースというのは、さほど多くないことを知っていますか?
何年もツラい思いをしてきた状況から、「やっと結婚できる!」とホッとしている人も多いと思います。しかし、略奪愛の現実は思っている以上に厳しいものです。
今日は、不倫相手と再婚する前に知っておきたいことを3つ紹介します。これらの現実にもし耐えられないと思うなら、再婚を考え直した方が良いかもしれませんよ。
<目次>
その1.隣の芝生は青く見える
『隣の芝生は青い』ということわざを知っていますか?
このことわざは『人のものは何でも良く見える』という意味で、人のものをうらやましく思う気持ちを表しています。
不倫をしていると、こういった心理が少なからず働いているものです。
たとえば、不倫相手と再婚すれば今の結婚生活よりも良い生活が送れるだろうと思って結婚しても、実際に再婚してみれば、前に結婚していた頃の生活とさほど変わらないことに気付くことがあります。
また、少し遠くにあるものだからこそ良く見えていたということもあるため、不倫相手といざ結婚してみると思っていたほど良い相手ではなかったというケースも少なくありません。
不倫関係というものは、いわば日常生活とかけ離れた非現実的な世界です。不倫関係にあった男性が女性に優しいのは、配偶者への後ろめたさや、責任感のなさが原因だともいわれています。
つまり、不倫をしていた男性は結婚すると態度が変わるかもしれないということです。
結婚生活とは違い、不倫関係はお互いの良い面しか見せていなくても成立します。良い面しか見せ合っていなかった相手と結婚すれば、結婚後に幻滅する可能性があることは覚えておきましょう。
その2.慰謝料や養育費の支払いは続く
不倫相手と結婚するなら、慰謝料や養育費の支払いが結婚後も続いていくことを知っておかなければいけません。
夫婦生活を破たんさせた原因が不倫(不貞行為)だった場合、一体どれくらいの慰謝料を請求される可能性があるのかを知っていますか?
一般的な慰謝料の相場は、離婚しない場合なら50万円~100万円、離婚する場合なら100万円~500万円ほどです。
また、あなたが不倫相手の立場で、不倫をしていた相手が離婚することになった場合、あなたも慰謝料を請求される可能性があります。あなたの年収や不倫をしていた期間の長さなどによって金額は異なりますが、相場は200万円~400万円ほどです。
慰謝料の支払いは基本的に一括払いとなるため、慰謝料の支払いをするために家族からお金を借りたり、消費者金融でカードローンを組んだりする人もいます。
交渉次第では分割払いを検討してもらえますが、不倫をしていた人からすると分割払いはあまり選択したくない方法だといえるでしょう。というのも、支払いが終わるまでは、慰謝料を支払う相手、つまり元配偶者とのつながりを断ち切れないからです。
また、子どものいる夫婦が離婚することになった場合、慰謝料とは別に養育費の支払いも必要となります。
養育費の金額については、
- 雇用形態(会社員なのか個人事業主なのか)
- 養育費を受け取る人の年収
- 養育費を支払う人の年収
- 子どもの年齢、人数
などによって異なりますので、一概にはいえません。
仮に、
養育費を受け取る人:35歳のパート社員、年収200万円
子ども:2歳と5歳の2人
といった状況を想定した場合、養育費は月々2万円~4万円ほど支払うことになるでしょう。
さらに、離婚しても住宅ローンを支払い続けなければいけないケースもありますので、離婚後の支払いについては事前にしっかり確認しておく必要があります。
不倫の末に再婚できたとしても、支払いに追われる日々が始まれば「幸せになれた」とは感じないかもしれません。
離婚後に慰謝料を請求されるケースもある
不倫のことを配偶者に知られることなく無事に離婚が成立したとしても、離婚後に相手が不倫の事実を知れば、その時点で慰謝料を請求される可能性があります。
慰謝料の請求には、離婚する前から不倫関係にあったことや、不倫が夫婦関係を壊したことなどを示す証拠が必要です。実際のところ、離婚後にそういった証拠をそろえるのは簡単なことではありませんが、もしその証拠をつかまれれば慰謝料を請求される可能性があります。
その3.不倫をくり返す可能性がある
一度でも不倫をした人は不倫をくり返す可能性があることも、再婚をする前に知っておかなければいけません。
『不倫がやめられない本当の理由&不倫をやめたいときにすべきこと』でも紹介したように、不倫関係には依存をする心理が付きものです。一度でも不倫の楽しさを味わってしまうと、まるで薬物中毒にでもなったかのように不倫をくり返す人もいます。
もしもあなたが略奪愛を経験したのだとすれば、今度はあなたが略奪されるかもしれない立場になるということです。実際にパートナーを裏切ったことのある相手だからこそ、自分も裏切られるのではないかと不安に思うのは当然の心理だといえますね。
また、恋愛依存に陥りやすいタイプの女性にも注意が必要です。不倫の末に再婚しても、数年たてばまた新たな恋愛をしたくなるかもしれません。
どんな相手であっても、結婚をすればいずれは新鮮味がなくなります。「この人とならいつまでもトキメキを忘れずにいられる」と思っているなら、それは幻想です。再婚をする前に、しっかりと現実を見つめましょう。
不倫相手と再婚して幸せになれるケース
同じ不倫の末に結婚した2人でも、場合によっては幸せになれる可能性があります。
不倫の末に結婚して幸せになれるのは、夫婦関係がもともと破たんしていたケースです。
たとえば、離婚に向けて何年も前から別居生活をしていたり、実際に離婚調停が始まっていたりする状況は、夫婦関係が破たんしているといえるでしょう。こういった状況で不倫関係が始まった場合は慰謝料が発生する可能性も低いですし、再婚して幸せになれる可能性も十分にあります。
ただし、同じ別居でも単身赴任や妻の妊娠・出産のために別居している状況であれば、夫婦関係が破たんしているとはいえません。
また、仮に夫婦関係が実際に破たんしていたとしても、破たんしていることを証明する義務があるのは不倫をした配偶者です。もし証明できなければ慰謝料の支払いに応じる必要が出てきますので、その点だけは覚えておきましょう。
とはいえ、不倫関係になった時点で夫婦関係が破たんしていたのであれば、不倫関係とはいっても実際には一般的なカップルと何ら変わらない心理状態だった可能性が高いと考えられます。
交際自体に後ろめたさもさほどないことから、不倫の末に結婚して幸せになれる唯一のケースといえるでしょう。
まとめ:不倫の代償は想像以上に大きい
今日は、不倫相手との再婚を決める前に知っておきたいことと、不倫相手と再婚して幸せになれるケースを紹介しました。不倫の代償は思っている以上に大きなものです。自分だけでなく何人もの人生を大きく変える可能性がありますので、独身者の略奪愛と同じレベルで考えるのはやめましょう。
もしあなたが少しでも「やめた方が良いのかも」と思うなら、こちらの記事も参考にしてみてください。▷『不倫がやめられない本当の理由&不倫をやめたいときにすべきこと』