探偵事務所に勤務していた経験をもつ野村雄二が実際に担当した調査の事例を紹介します。守秘義務があるので個人が特定できない範囲の情報を掲載しています。浮気調査や個人調査を考えている人の参考になれば幸いです。
調査の概要
自宅のチャイムが鳴ったので、家人が出ても誰もいない、頻繁にイタズラ電話がかかってくるという迷惑行為が何度も続いている。誰かが依頼者の自宅を監視している可能性があるため、人物を特定して迷惑行為の証拠をおさえる。
依頼主の年齢:42歳
依頼主の性別:女性
総調査期間:10日間
料金:18万円
相談内容
依頼者の女性が在宅中にチャイムが鳴ったので外に出てみると誰もいない、イタズラ電話が何度もかかってきている。夜になると、玄関の感知センサーが付いて誰かが通った形跡があるとのこと。
そういったことが頻繁に起こるようになり、日常的に不安を抱え始めたとのこと。隣り近所に聞いても、そういった事実はなく、様子がわからないため、調査をしてほしいという相談でした。1か月ほど前から事態が起こっているものの、思い当たるフシはない、家族にも訪ねたが、誰も迷惑を受けるようなことはしていないとのことでした。
調査内容
定期的に起こることではなく、日時を特定することは難しいために、一定期間、機材を設置して事実を確認します。特殊なカメラを使って、誰かが自宅の玄関を通過した時のみ撮影できるよう、各所に配置しました。
すると、調査開始から1週間が経過した時点で、自宅のチャイムが鳴って、女性が外に出ても誰もいないという事態が発生しました。連絡を受けた調査員はすぐに自宅に行き、周辺を検索してからカメラを確認。映像をみてみると、作業着を着た男性が車から降りてきて、チャイムを鳴らし、すぐにその場を立ち去っていく姿が確認されました。
依頼者の女性にこの事実を告げましたが、思い当たるフシはなく、あとで家族に聞いてみるということで、一旦は調査を終了。調査員のアドバスで、チャイムをカメラ付きのものに変えることを勧めました。
調査を終えての感想
依頼者の女性は、チャイムを変えてからイタズラはなくなったとのことでしたが、最後まで人物を特定することはできなかったようです。事件ではないため、証拠の映像をもってしても警察では対応してくれませんから、そのまま保管して今後の対応を考えるという結論に至ったようです。
こうした、事件ではないイタズラのようなことは調査案件として多く、ほとんどが家人が過去に関わった人物であることが多いのです。最近では、ブラック企業や悪徳企業の営業などが、場当たり的に訪問して、家人を特定するためにチャイムを鳴らしていくなどのケースがあります。やはり、自宅のセキュリティーは万全を期して、備えておく必要があるでしょう。
記事の担当
探偵事務所 元調査員:野村雄二
大学卒業後に警備会社に就職。その後大手の探偵事務所に転職し、調査員として300件以上の浮気調査、企業調査、素行調査、結婚調査などを担当。探偵として一人一人のお悩みに向き合いながら、多くの調査をして相談者を解決に導く。10年以上に渡って勤務し、現在はその経験を活かして探偵に関する情報提供やコンサルティング、ライティングなどに従事している。2016年から探偵ポータルの編集長として探偵に関する記事を担当している。