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探偵に対するイメージと現実の調査のギャップが招いたトラブルのケース

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浮気調査の様子

探偵事務所に勤務していた経験をもつ野村雄二が実際に担当した調査の事例を紹介します。守秘義務があるので個人が特定できない範囲の情報を掲載しています。浮気調査や個人調査を考えている人の参考になれば幸いです。

トラブルの概要

旦那さんが職場の女性と不倫関係にあるため、奥様が探偵事務所に浮気調査を依頼しました。旦那さんはかなり警戒心が強く、職場以外で女性と会っているような素振りは見せないようでした。

無料相談の段階では、旦那さんと浮気相手に対する情報が何もなく、会社の中で仲むつまじい様子、というだけ。奥様は相談の際も「とにかく調べてほしい!」というのみで、具体的な相談もしないまま席を立ちました。

旦那さんの警戒心がかなり強く、情報も極端に少ない中では成果が出しにくいと判断して、「不貞の証拠に直結するかわからない」ことを伝えた上で、奥様から行動調査のみの了解をもらいました。

それから数日が過ぎ、奥様から調査結果に対する催促の電話やメールが頻繁に来るようになりました。調査員は旦那さんに対する行動調査は実施したものの、浮気相手と会っている事実が確認できず、調査が難航している旨を伝えました。

すると奥様は怒りから調査員に対いて暴言を吐いたり、クレームをつけるようになりました。これに対して調査員は、情報不足や旦那さんの警戒心の強さから「現実的な調査は難しい」ことを伝えました。

トラブルの原因

このトラブルの原因は、依頼者の方が探偵に対して抱いているイメージのみで調査を依頼していることになります。調査員は「現実的な調査は地道で時間がかかることもあり、結果が出ない場合もある」ことを相談の段階で伝えた上で契約に合意してもらっています。

探偵はドラマや映画のイメージで、依頼すればハイテク機材を使って、会社の中に潜入して会話を記録したり映像をとったりと、スパイのようなことができると思っている依頼者の方もいます。

このイメージと現実の調査のギャップがクレームの原因となっているようです。

トラブルの対策

探偵事務所の調査員は、法律家や司法職員ではなく、一般私人が届出をして探偵業務を行っていると認識しましょう。

法律家や司法職員であれば、調査の必要性に応じて個人情報をとったり、社内に踏み込んで証拠資料を押収することもできます。しかし、探偵という職業はそういった権限が認められていないため、会社内に無断で潜入してハイテク機材を使って会話内容から映像からすべての情報をとるなどということはできません。

こうした「現実の調査」を理解した上で、調査員と相談して契約したほうがよいでしょう。

記事の担当

探偵事務所 元調査員:野村雄二

大学卒業後に警備会社に就職。その後大手の探偵事務所に転職し、調査員として300件以上の浮気調査、企業調査、素行調査、結婚調査などを担当。探偵として一人一人のお悩みに向き合いながら、多くの調査をして相談者を解決に導く。10年以上に渡って勤務し、現在はその経験を活かして探偵に関する情報提供やコンサルティング、ライティングなどに従事している。2016年から探偵ポータルの編集長として探偵に関する記事を担当している。

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