探偵事務所に勤務していた経験をもつ野村雄二が実際に担当した調査の事例を紹介します。守秘義務があるので個人が特定できない範囲の情報を掲載しています。浮気調査や個人調査を考えている人の参考になれば幸いです。
調査の概要
旦那さんが出張先で女性と浮気をしているかもしれない。奥様は目が届かないため、女性の存在を確認し浮気の実態を調査する。
依頼主の年齢:38歳
依頼主の性別:女性
総調査期間:3週間
料金:18万円
相談内容
旦那さんが出張先で交通事故にあい、軽いケガを負って入院してしまいました。奥様は仕事の都合がつかず、事故の3日後に病院に行きましたが、その時すでに誰かがお見舞いに来た様子があったため浮気を疑ったようです。ベッドの横の収納棚には、一輪挿しの花、きれいなブックカバーのついた本、新品の下着が置いてあり、明らかに女性からのお見舞いの品とわかるものでした。
旦那さんに聞いたところ、会社の同僚や上司が見舞いに来た際に置いていってくれたということですが、奥様は女性の存在を察知しました。旦那さんが入院している期間は2週間で、奥様がそのあいだに病院に来れるのは2~3回程度。監視の目が届かないので、他の女性が来ているかを確認し、浮気の実態を調査してほしいという相談です。
調査内容
まずは奥様に、旦那さんの入院直後の様子を確認してもらいました。病院関係者や同室の方に、旦那さんのお見舞いに来た人、外見や年齢、来る時間帯などをそれとなく聞いてもらい、その内容を調査員が把握します。話の内容から、浮気相手と思われる女性が来る時間帯を絞り、調査を開始。
すると4日後に、旦那さんと同年齢くらいの女性が現れ、30分ほど病室で面会しているのを確認できました。すぐに調査の方針を変え、女性の行動追跡調査を実施。旦那さんが退院したあとで、「お見舞いのお礼に会う」と判断し、その瞬間に調査を絞りこみました。
その後、旦那さんは2週間程度で退院しましたが、案の定、すぐに浮気相手の女性と接触、2人は食事をしたり、デートをしたりと、かなり深い関係であることが判明。すでに行動調査で女性の住居等を調べていたので、2人がアパートに入って行く様子を撮影し、情報をおさえることに成功しました。さらに、旦那さんは出張先で仕事をしながら浮気相手の女性と交際を続けたため、2人がラブホテルへ出入りする瞬間も撮影することができました。これで「不貞の証拠」を押さえることができたので、浮気の実態があると判明し、奥様に報告することができました。
調査を終えての感想
出張先で浮気をする男性は後をたちません。完全に羽を伸ばしている上に、奥様の目が届きにくいことから、浮気が横行するようです。出張で長く家を空ける場合などは、連絡のペースを変えたり、突然訪問してみるのが一番の対策でしょう。
こういった事例では、自宅に近い探偵事務所より、見知らぬ場所でも出張先の地元の探偵事務所に調査を依頼するのがベストです。大手の探偵事務所などはホームページで全国的な調査をしているという文言が見られます。実際にネットワークを持っている探偵事務所もありますが、そのほとんどは出張調査でしょう。この場合、土地鑑のない調査員が出張で長期間調査するとなると、高額な料金がかかる上に、調査が難航することがあります。
一方、地元の探偵事務所に依頼すれば、情報やネットワークを持っていることから、調査を短期的に終わらせることができます。調査期間はそのまま料金に反映されますから、期間が短く、正確な証拠が得られれるのが、依頼者にとっては最も良い方法となります。
ただし、地方の個人探偵事務所への依頼は実績の見極めが必要です。悪徳探偵にひっかからないよう気をつければ、低料金で良い調査結果が得られます。この事例はその典型といえるでしょう。
記事の担当
探偵事務所 元調査員:野村雄二
大学卒業後に警備会社に就職。その後大手の探偵事務所に転職し、調査員として300件以上の浮気調査、企業調査、素行調査、結婚調査などを担当。探偵として一人一人のお悩みに向き合いながら、多くの調査をして相談者を解決に導く。10年以上に渡って勤務し、現在はその経験を活かして探偵に関する情報提供やコンサルティング、ライティングなどに従事している。2016年から探偵ポータルの編集長として探偵に関する記事を担当している。