探偵事務所に勤務していた経験をもつ野村雄二が実際に担当した調査の事例を紹介します。守秘義務があるので個人が特定できない範囲の情報を掲載しています。浮気調査や個人調査を考えている人の参考になれば幸いです。
調査の概要
会社を経営する旦那さんが若い女性と浮気しているとの依頼。問い詰めれば怒り出し、浮気を認めようとしないため、確実な証拠をとって調停に訴えたい。
依頼主の年齢:42歳
依頼主の性別:女性
総調査期間:2週間
料金:26万円
相談内容
42歳の奥様からの相談で、夫が明らかに浮気をしているので困っているとメール相談を受けました。1年くらい前から仕事の帰りが遅くなっているが、職場に電話してもすでに帰宅していると言われたそうです。
奥様は旦那さんを問い詰めて、浮気があるかを確認しているが、旦那さんは話のたびに怒り出し、浮気をもみ消そうとしているとのこと。メールや通話履歴から、明らかに浮気相手がいるのはわかってるものの、はっきりした証拠がとれないので調査をお願いしたいという相談でした。さらに、奥様はその証拠を使って調停離婚に訴える予定であり、旦那さんにも社会的な制裁を加えたいとの考えでした。
調査内容
まずは旦那さんの行動調査を開始。会社に車がない時は調査員が出動し、車の場所を把握していきます。すると、1週間が経過した時点で、平日の昼間に、旦那さんの車が郊外のラブホテルで位置反応を示していました。調査員はすぐに現場に急行して、ラブホテルの外観から部屋の番号、旦那さんの車が駐車してあるシーンを動画におさめました。
これで、旦那さんが昼間、仕事をしているはずの時間にラブホテルの一室に入っていたことが判明。さらに、3時間ほど張り込みを続けると、旦那さんと浮気相手の女性が部屋から出てきて、車に乗り込む様子が確認できました。旦那さんも浮気相手の女性も警戒している様子で、ラブホテルから出たあとは郊外の山道に入りこんでから市内に入ってから別れました。
浮気相手の女性は別の場所に車を駐車していましたが、調査員は最後まで追跡。女性の顔もはっきりとわかるようにビデオカメラで撮影することができました。これをもって、「不貞の証拠」を押さえることができたので、奥様に提出し、調査は終了しました。
調査を終えての感想
奥様はこの証拠をもって旦那さんと会社に対し、浮気の実態を確認しました。浮気の真相は、旦那さんが仕事先で出会った関係企業の女性と恋仲になってしまい、不倫関係に至ったとのこと。それだけではおさまらず、相手の女性を自社で雇用し、さらに、アパートを借りて生活面を支えていたことが判明しました。
浮気調査では「不貞の証拠」をおさえることが目的ですが、その証拠をどのように使うかは依頼者次第ともいえます。今回の調査結果は、奥様の判断で会社に提出され、旦那さんは社内での信頼を大きく失う結果となりました。しかし、40代で一企業の経営者となると、誰も社会的な制裁を加えることはできず、旦那さんは完全に開き直って浮気を続けたようです。結果として、調停離婚では離婚原因が旦那さんにあると判断され、財産分与に大きく影響しました。
記事の担当
探偵事務所 元調査員:野村雄二
大学卒業後に警備会社に就職。その後大手の探偵事務所に転職し、調査員として300件以上の浮気調査、企業調査、素行調査、結婚調査などを担当。探偵として一人一人のお悩みに向き合いながら、多くの調査をして相談者を解決に導く。10年以上に渡って勤務し、現在はその経験を活かして探偵に関する情報提供やコンサルティング、ライティングなどに従事している。2016年から探偵ポータルの編集長として探偵に関する記事を担当している。