探偵事務所に勤務していた経験をもつ野村雄二が実際に担当した調査の事例を紹介します。守秘義務があるので個人が特定できない範囲の情報を掲載しています。浮気調査や個人調査を考えている人の参考になれば幸いです。
調査の概要
すでに夫婦としての関係は破たんしている状態で、旦那さんが数年前から数人の浮気相手と関係を持っている様子。浮気の実態を調査し、調停に訴えるための証拠をおさえる。
依頼主の年齢:52歳
依頼主の性別:女性
総調査期間:6か月
料金:48万円
相談内容
旦那さんが数年前から浮気をしている様子で、奥様はすでに浮気の事実を知りながら見て見ぬフリをしてきた状態。50歳を過ぎて、お互いの愛情はなくなっており、これまで仮面夫婦として生活をしてきた。
しかし、旦那さんの行動に愛想をつかせた奥様は浮気の実態をすべて調べ、調停離婚を考えているとこと。複数の女性と浮気をしているかもしれないので、証拠をとってほしいという相談でした。
調査内容
浮気相手が複数名ということを聞き、長期的な調査プランを提示しました。旦那さんが浮気相手と会うであろう日時がわかったらすぐに奥様から連絡をいただき調査員が出動。最初の1か月で旦那さんが浮気をしていることが判明しました。
奥様が出かけている日曜日に浮気相手のアパートに行き、相手の女性の車に乗って市外でデート。ラブホテルへの出入りが確認されたため、「不貞行為の実態」をとらえることができました。
すると、今度はその浮気相手と会うのをピタリとやめ、次の女性と接触。1か月後に遠方の女性のもとに行き、デートをしている現場を確認しました。「不貞の証拠」はおさえることはできませんでしたが、明らかに親密な関係であることが判明。
1度浮気すると、その女性とは会うのをやめ、2か月後にまた別の女性と会っている事実を確認しました。他県でデートをして宿泊するという事実を確認。旅館からの出入りを撮影できたため、「客観的に浮気と判断できる十分な証拠」がとれました。
このことから、旦那さんが3名の女性と交際しているという事実を確認することができ、うち1名は離婚理由である「不貞行為」があったと判明。浮気の常習性が認められ、奥様が精神的にかなり苦痛を受けていることがわかりました。調停や裁判では間違いなく旦那さんの立場が不利になり、奥様の要求が通ることになると判断できます。
調査を終えての感想
旦那さんはかなりの女性好きで、これまでも多くの女性と交際していたようです。奥様はとれるだけの財産をとって、ハッキリ別れようと思ったようです。こういったパターンの浮気では、旦那さんも開き直っていたり、奥様も見て見ぬフリをしたりと、お互いの夫婦としての感覚がなくなっている状態。
旦那さんはほとんど警戒することなく、堂々と相手の女性と会っているので、調査をすれば簡単に証拠がとれてしまいます。しかし、財産分与や慰謝料の問題にまで発展するとは思っていない様子で、離婚などは考えていなかったようです。
奥様は今まで溜め込んだ気持ちをすべて浮気調査にぶつけ、旦那さんと一気に決着をつけようとしました。長いあいだ仮面夫婦として生活していると、その気持ちがどこかで一度に爆発してしまう例といえるでしょう。
記事の担当
探偵事務所 元調査員:野村雄二
大学卒業後に警備会社に就職。その後大手の探偵事務所に転職し、調査員として300件以上の浮気調査、企業調査、素行調査、結婚調査などを担当。探偵として一人一人のお悩みに向き合いながら、多くの調査をして相談者を解決に導く。10年以上に渡って勤務し、現在はその経験を活かして探偵に関する情報提供やコンサルティング、ライティングなどに従事している。2016年から探偵ポータルの編集長として探偵に関する記事を担当している。