探偵事務所に勤務していた経験をもつ野村雄二が実際に担当した調査の事例を紹介します。守秘義務があるので個人が特定できない範囲の情報を掲載しています。浮気調査や個人調査を考えている人の参考になれば幸いです。
調査の概要
旦那さんが仕事の出張が続き、ついには単身赴任となったが次第に連絡がとれなくなり、安否を確認してほしい。仕事だとは言っているので事件性はないが、身元を確認し行方を探す。
依頼主の年齢:41歳
依頼主の性別:女性
総調査期間:3週間
料金:60万円
相談内容
旦那さんが仕事で出張が続いた結果、単身赴任になったと言い自宅を出たとのこと。最初のうちはメールや電話で連絡をとっていたものの、次第に音信が途絶え気味になってきた様子。旦那さんは「忙しいから」の一点張りだが、口調や声のトーンが明らかにおかしかった。
ついには、音信普通になってしまい、給与も振り込まれていないため、会社に連絡したところ、実は旦那さんがリストラされていたことが判明。奥様は「旦那さんが何も言えず家を出てしまった」とわかり、急いで家出・行方調査を依頼してきました。
警察署には連絡しようか迷ったようですが、事件性が薄いと積極的な捜索はしてもらえないことから、探偵事務所での調査を決めたようです。
調査内容
まずは旦那さんに関する情報をすべて集めることから行方調査の開始です。顔写真はもちろん、自宅を出る時に持っていった衣類。行き先を告げていったために、そこに関する情報を集めていきました。また、旦那さんとは過度な連絡をとらないよう、奥様にアドバイスし、あくまで「単身赴任でいる」ことを前提にメールをしてもらいました。
探偵事務所では全国に独自のネットワークを持っているため、現地の調査員が出動して、情報をもとに旦那さんの捜索を行いました。まずは旦那さんの前職の経歴をもとに、現地での関連会社や友人・知人のいる場所を徹底的にあらっていきます。
すると、2週間が経過したところで、奥様からメールの返信があったと連絡が入りました。旦那さんの仕事の状況を聞いたところ、「忙しい。○○業務が立て込んでる。」などと、現在の仕事を示唆するような文章があったそうです。
調査員はすぐに現地の会社を当たって調べたところ、旦那さんを見つけることに成功しました。旦那さんはリストラされたものの、前職で知り合った仕事先の方と懇意にしており、アルバイトというかたちで就業していたようです。
調査を終えての感想
行方調査では、交友関係をくまなく調べて、関連会社や友人・知人まであらゆる情報をつぶしていきます。今回の事例では関連会社を調べていくことで、旦那さんと懇意にしていた人物が特定でき、さらに行き先もわかっていたため、見つけることができました。
ただし、家出・行方調査は極めて難しく、特定の人物を見つけられるのは運も関わってきます。旦那さんが嘘をついていた場合は、検討違いの場所を探すことになりますが、メールや会話の内容、性格から「完全に家庭を捨てたわけではない」と判断。
100%嘘ではないと推測し、現地調査員に出動してもらました。
後日、奥様の意思を旦那さんに伝えたところ、「リストラされたことを言いづらく、苦慮して今の状態に至った」と言ったそうです。
記事の担当
探偵事務所 元調査員:野村雄二
大学卒業後に警備会社に就職。その後大手の探偵事務所に転職し、調査員として300件以上の浮気調査、企業調査、素行調査、結婚調査などを担当。探偵として一人一人のお悩みに向き合いながら、多くの調査をして相談者を解決に導く。10年以上に渡って勤務し、現在はその経験を活かして探偵に関する情報提供やコンサルティング、ライティングなどに従事している。2016年から探偵ポータルの編集長として探偵に関する記事を担当している。