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少女漫画のような甘く切ない不倫をした話

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不倫の体験談
不倫なんて絶対にしたくないと思っていました。人を傷つけるだけだし、いいことなんて何もないと思っていたのです。ですので、自分が不倫をすることになったときは、凄く嫌な気持ちになりましたし、自分も落ちたものだなと思ってしまいました。

好きになったのは、職場の先輩です。凄くかっこよくて、憧れでした。最初の最初は本当に憧れだけだったのですが、私に目をかけてくれていると人づてに聞いたときから意識してしまい、ふとしたときに手が触れたときに完全に好きになってしまいました。少女漫画みたいだなと思ったのですが、やっていることは不倫です。少女も何もありません。

先輩は、既婚者でした。それは知っていました。奥さんと仲が良くないことも知っていましたし、離婚も近いのではという噂があったのも事実です。そこに漬け込んだわけではありません。ただ、好きになってしまったのです。ですが、私も乗り気でしたが、先輩も乗り気でした。それは意外でしたね。

デートは、学生のようなデートを繰り返していました。公園に行ってお酒を飲んだこともありましたし、映画を見に行ったこともありました。カフェでお茶だけという日もありました。

ここまでなら、ただの先輩と後輩でもありえるかもしれません。ですが二人でカラオケに行くことになったとき、これは少し階段を上がるなと思ったのも事実です。何しろ密室です。もちろん、何もない可能性も高いわけですが、何かあってもおかしくはありません。

案の定、キスされましたし、私もそれに答えました。ですが、それ以上はありませんでした。カラオケの中には、部屋に監視カメラがあるところもあるそうです。ですが私はキスだけでもおなかいっぱいでしたし、これはやばいなという気もしていました。

先輩を好きな気持ちを止められる気がしなくなってしまったのです。私は家に帰って泣きました。そうしたら先輩からラインが来て、今日は楽しかったよというメッセージを見て、また泣きました。

こんなに好きになるなら、不倫なんてしなきゃ良かったとも思いました。だけど、こんなことを言ったら怒られるかもしれませんが、先輩との時間は幸せすぎました。職場でも先輩と一緒なのです。ドキドキしないはずがありません。

目が合っただけでも変な気になってしまいますし、別室に呼び出されてキスされたときなんて、気持ちが高ぶりすぎて仕事に戻るのに時間がかかってしまったくらいです。

しかも先輩、キスが異常に上手いのです。何回腰が抜けたか分かりませんし、そのときにがっしり支えてくれるのも、また好きだったりしたのです。不倫なのに凄く初心なかんじで恥ずかしいのですが、振り返ってみれば本当にそんなかんじでした。

先輩は離婚しました。私のと不倫が原因とかではなく、本当に奥さんと不仲だったらしいのです。じゃあこれで私と結婚かというと、そういうわけではありませんでしたし私もそういう実感はありませんでした。

きっと結婚することはないけれど、今の時間を楽しんでいればそれでいいという感じが、私の中にもあったかもしれません。もちろん、先輩のことはちゃんと好きでした。ですがどうしても、結婚にイメージが結びつかなかったのです。

その後別れてしまいましたが、私にとっては忘れられない時間でした。あんなに甘ったるい時間や気持ちを経験するなんてこの先もうないと思います。

不倫ということを除けば、本当に少女漫画のような時間でした。今でも思い出しますし、夢にも見ます。夢の中では未だに先輩に別室に呼びだされてキスをされます。未練がまだあるのでしょうか。

でも今の私は、その思い出だけで生きていけるくらい、本当に至福の時間でした。

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