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正直すぎる旦那の不倫があっさり発覚してしたたかに離婚を告げた話

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不倫の体験談
旦那の様子がおかしいことはすぐにわかりました。嘘をつけない、考えていることが何でも顔に出るタイプで、社会の中では生きづらいだろうなと思っていたのですが、そんな正直なところが一緒にいて気楽で結婚したんです。

ただ、恋愛方面でも発揮されるその正直さが仇となり、不倫していることを私に気づかせてしまったというわけです。

あからさまに帰りは遅くなるわ、こそこそとスマホでラインのやり取りをするは、リビングに置いてあったそれを掃除の際に移動させただけで中を覗いたかどうか聞いてくる始末、暗証番号と指紋認証でロックかけてるのにどうやって見るというのでしょう。

これまで興味のなさそうだったオシャレ雑誌をウッキウキしながら読んでいる旦那を見て、いよいよ「不倫をしている」と確信を深めました。

どうせ嘘をつけないのだし、証拠は何もないけれども強気な態度でいれば簡単に白状するだろうことはわかっていました。言っては何ですが私のほうが頭もよく口も回りますので、言い逃れはできません。

ある日の休日に改まって話し合いの場を設けた際にこれまでの疑惑を突きつけてみたのですが、案の定自白をしました。何故バレたのかわからない様子が哀れで、こんなにチョロくてなぜ不倫をしようとしたのか謎です。

しかもよほど相手の女性に夢中になっているのか、聞いてもいないのに女の子が大学卒業したての新入社員であること、何でも頼ってきてくれて男のプライドが満たされて一緒にいると幸せを感じることなどノロケ始め、何をトチ狂ったか離婚してくれとまで言ってきました。

間違いなくアホでしょう。喜んでくれるからとお小遣いを切り詰めてまで貢いでいたようで、単に都合よく利用されているのがよくわかります。

若い女の子にのぼせ上がっている旦那を見ていると何だか哀れになってきてしまいましたし、同時にもう面倒を見きれないという気持ちにもなりました。尻に敷かれている、妻が主導権を握っている、そう言われ続けてきた私達でしたので、社会に出たての若い女の子相手に男らしく頼り甲斐があるところを見せたつもりになって、さぞプライドが満たされたことだろうと想像がつきます。

ただ、私にも安定した収入がありますし、気持ちが冷めたのですぐに別れても問題はなかったのですが、旦那に言われてハイそうですかと頷くのもしゃくにさわります。ですから、あえて本心とは逆に「離婚はしない」という主張をしてみました。別れるのはあくまでも私にとって都合のいいタイミングにしたかったからです。

もちろん旦那は納得している様子ではありませんでしたが、だからといってヘタレな男がじゃあ別居だと強気に出られるはずもありません。表面上はいつも通り、ことあるごとに開き直った旦那から離婚したいということを言われましたが聞き流しまくりです。

その日からいつも以上に家事を頑張って美味しいご飯を作って笑顔で出迎え、労わりの言葉をかけ、旦那にとって居心地のいい家作りをすることに力を入れました。

同時に、これまで少し油断してサボりがちだったオシャレに気合いを入れ、常に綺麗な状態を見せるように気を遣い始めたんです。旦那にはそれが私が自分を引き止めるための愛情表現だと受け取れたようで、最初は戸惑いつつもとても嬉しそうでした。「俺、今二人の女性から同時に思われてる。モテてるヤバイ」くらいに思っていたに違いありません、顔を見ればわかります。

そんな生活が半年もした頃、不倫相手だった女の子は案の定お小遣いが尽きた旦那に愛想を尽かして振ったようでした。本人も振られて弄ばれていたことに気がついた様子で、ようやく反省の色を見せて目が覚めたといわんばかりに土下座してきた時には「勝った」と思ったものです。

浮気相手の女の子にではありません。旦那に対してです。

ひそかにこの半年の間に自白しているので簡単だった浮気の証拠を集めをし、住居を探し、新生活の準備を始めていた私は、ひたすら平謝りをする旦那に対して離婚状を叩きつけました。唖然とした顔は今でも忘れません。慰謝料もふんだくり、清々しています。

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