私が経験した不倫体験は、少し特殊かもしれません。それは不倫相手が妻の友達だったからです。
いちばんしてはいけない不倫相手を選んでしまったのは、偶然のできごとが原因でした。ある日、妻の学生時代の写真を一緒に見ていました。青春時代を過ごす妻は、若くてとてもきれいでした。
しかし、そんな学生時代の写真の中に、ひときわきれいな女性の姿があります。単純に言えばとても好みの女性でした。それから年月が過ぎているので、現在の彼女の姿がどのようになっているのかはわかりません。
それで少し興味があったので「彼女はいま何しているの?」と何気なく妻に聞きました。すると妻が「○○という会社の受付をしているよ」と言いました。その会社は私の会社のすぐ近くにあったので、「もし用事があったら挨拶しようかな」と冗談めかして言いました。
まさか自分でも本当に彼女の姿を見に行くとは思わなかったのですが、翌日の空いた時間を利用して、彼女の会社に行きました。受付を見て見ると、2人の受付嬢さんがいます。
そしてどちらの女性が妻の友達なのかは、すぐに分かりました。前日に写真を見ていたのもありますが、何より彼女がとてもきれいだったからです。ぱっと目が行った女性が、妻の友達でした。実物を見て、彼女の美しさを再確認しましたし、学生時代の彼女よりもより洗練されていると感じました。
それから数日後、私は妻に言いました。「ホームパーティでもしてみようか」という提案です。妻は「やってみたい」と乗り気です。そこで私は、まず妻の友達を呼んでホームパーティをしてみようと提案しました。自分の友達を呼んでホームパーティをするのですから、妻が反対するはずがありません。妻は楽しそうに、家に呼ぶ友達をどうするか考え始めました。
彼女が来てくれるかどうか、それは妻次第、さらには彼女次第ということになりましたが、学生時代の写真を見ていると、彼女は妻の親友だと感じられたので、呼ばれる可能性が高いと思いました。
そしてホームパーティの当日、妻の友達が家にやってきました。私はみんなに挨拶をしながら、例の彼女が来ないかなとドキドキしていました。しかし、パーティが始まる時間になっても彼女は来ません。「だめだったか…」私は肩を落としました。
その時に「電話だ」と妻が言いました。電話に出て話をした後、私に向かってさらに言いました。「もうひとり友達が来るから迎えに行ってくれる?」とのことです。
来るはずの友達がひとり遅れているので、私に車で迎えに行って欲しいというリクエストでした。私は不思議と「きっと彼女だ」と確信し、妻に「わかった」と返事をして平常心を装い迎えに行く支度を始めました。
身だしなみを整えて、香水を振って、車に乗って最寄駅に行きました。駅前に立っている人を眺めていると、やはり彼女の姿をみつけることができました。嬉しい気持ちよりも、「本当に来た」というドキドキが強かったです。
動揺している気持ちが表に出ないようにして、車を降りて彼女を迎えに行きました。彼女は私を見て「あっ」という表情を一瞬浮かべました。そしてにこりと微笑んで「初めまして!」と挨拶をしてくれました。
助手席に彼女を乗せて、車を走らせました。しばらく無言が続いた後、「あのー」と彼女が言います。
「はい」と私は平常心を装って返事をします。
内心は、彼女の姿を見に彼女の会社に行ったことがばれてしまったのではないか、変態だと思われているんではないかと焦っていました。
しかし彼女は私を真っ直ぐ見て「ずっと素敵だと思っていたんです」と言いました。実は彼女は、私の新婚旅行の写真や結婚式の写真を妻を通じて見ていました。そして、「すごく私のタイプだ」「うらやましい」と妻に話していたそうです。
私は嬉しいのと動揺したのでわけがわからなくなってしまい…「だったら今からラブホに行きましょう」と言いました。発言をした瞬間に「しまった!」と思いました。
そして「ごめんなさい…」と言おうとした瞬間、彼女が「行きたいです」と言いました。彼女はなかなかの浮気性な女性だったのです。そして本当にラブホに行き、肉体関係を結びました。
その後、彼女は妻に「遅くなってごめん、旦那さんを駅で待たしちゃって!」と嘘を言ってパーティに参加しました。
そしてこの日から2年ほど、彼女との不倫関係は続くことになりました。