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浮気調査で証拠を揃えたものの使い方を間違えてしまった事例

最終更新日:

浮気調査の様子

探偵事務所に勤務していた経験をもつ野村雄二が実際に担当した調査の事例を紹介します。守秘義務があるので個人が特定できない範囲の情報を掲載しています。浮気調査や個人調査を考えている人の参考になれば幸いです。

調査の概要

旦那さんが浮気を繰り返しているため離婚を希望。慰謝料や財産、生活費など、とれるものは全部とりたいという依頼者の考えから、調停や裁判で勝てるだけの証拠を押さえる。
依頼主の年齢:51歳
依頼主の性別:女性
総調査期間:2か月
料金:26万円

相談内容

旦那さんが1年くらい前から女性と浮気をしている。はっきりした証拠はないものの、明らかに女性の存在がわかり、開き直っているような状態とのこと。奥様も半分あきれいる様子ですが、確実な証拠がとれれば、これまでの気持ちを精算する意味でも離婚し、調停に訴えて財産や慰謝料をとれるだけとりたいという考えでした。

旦那さんは常に浮気相手と会っているわけではなく、2~3か月のあいだに頻繁に女性と会い、月日をおいてまた浮気をするというパターン。先に探偵事務所に依頼しておき、旦那さんに動きがあったら対応してもらい、証拠をとってほしいという相談です。

調査内容

契約時の内容どおり、奥様から連絡があった時にすぐに調査員が出動し、旦那さんの行動確認を実施しました。すると、旦那さんが浮気相手と会い、ラブホテルへの出入りする現場を確認できたので、ビデオカメラに証拠としておさめることに成功しました。

これが2か月間で5回ほどあり、「不貞の証拠」「浮気の常習性」が確認できました。その都度、奥様に報告して離婚の準備を整えていただきました。契約どおりに調査を実施し、調停や裁判で勝てるだけの確実な証拠がとれたと思います。

調査を終えての感想

その後の奥様の対応が問題をこじらせる結果となりました。奥様はこれまでの怒りから、証拠がとれるたびに旦那さんに訴え、「浮気しているのはわかってる!証拠はもってる!」と言ってしまっていたのです。

探偵事務所では、浮気調査を行い、証拠を押さえることが仕事ですが、その間の対応などもきちんとアドバイスをしています。証拠がとれても、調停や裁判で使うまでは決して調査を明るみにしてはいけないこと。警戒心を持たれるため、これまでどおりの夫婦を装っていくことなどです。奥様はこういった基本的なアドバイスを聞き入れられず、怒りにまかせてすべてを言ってしまっていたのです。

結果として、調停や裁判に訴えようとしましたが、旦那さんに反論されることになりました。浮気をしているのは認めたようですが、「浮気に至ったのは、奥様との夫婦関係に耐えられなくなった。奥様の性格や価値観、金銭感覚などが違いすぎ、女性として見られずに浮気に走ってしまった。」などと反論してきたようです。これは、調停や裁判を意識した上での対策といえるでしょう。

「不貞の実態」があれば裁判上の離婚理由として認められますが、「婚姻を継続しがたい重大な事由」もその1つです。奥様が怒りにまかせて「調べている!証拠を持っている!」と訴えるたびに、旦那さんは「その離婚理由を浮気から価値観の違いへすり変えよう」という作戦に出たのです。

探偵事務所に浮気調査を依頼する際は、きちんとアドバイスを聞き、冷静に対応することが重要です。浮気調査で証拠をとって調停や裁判にもちこむことは、法律で戦う準備をすることです。そこには戦略があるため、それに反した行動をとってしまうと、せっかくの調査もかかったお金もムダになってしまうかもしれません。証拠の扱い方、探偵事務所との連携がとても重要だと感じられる事例です。

記事の担当

探偵事務所 元調査員:野村雄二

大学卒業後に警備会社に就職。その後大手の探偵事務所に転職し、調査員として300件以上の浮気調査、企業調査、素行調査、結婚調査などを担当。探偵として一人一人のお悩みに向き合いながら、多くの調査をして相談者を解決に導く。10年以上に渡って勤務し、現在はその経験を活かして探偵に関する情報提供やコンサルティング、ライティングなどに従事している。2016年から探偵ポータルの編集長として探偵に関する記事を担当している。

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